- 1月 13, 2025
便秘について。うんちが出ると気持ちが良いと子どもに分かって欲しいですね。
奈良県大和郡山市に小児科開業予定「まつい赤ちゃんキッズクリニック」院長の松井潤です。
今回は便秘症について書きます。
①定期的に排便があっても食事中や後に腹痛を訴える、ウサギの糞のようなものが出ることがあれば便秘の可能性があります。
②お薬は癖になりませんが、便秘は癖になります。便秘が疑われれば早めの受診をお勧めします。
便秘は子どもによく見られる症状です。便意を感じてから排便するまでは意外と複雑なもので、子どもの腸は未熟な点も多く、何気なく便秘になったり下痢になったりします。原因のない下痢便は、ある意味出しやすい便ともいえますので、子どもの場合おむつかぶれなど注意することはありますが、腹痛は強くないことも多いです。
しかし便秘はお腹が張るので、泣き叫ぶくらい激烈に痛いこともあります。また長期間便秘が続くと腸管が広がってしまい便意を感じにくくなり、便が押し出されるような形でウサギの糞のような便がポロポロと勝手に落ちてくる(遺糞と言います)ことがあります。このため排便があってもうんちが溜まっていることがありますので、このような症状があれば是非ご相談頂ければと思います。
お薬も子どもの場合は一部癖になるようなものもありますので、自己判断で内服調整することは避けて欲しいです。当院での処方は長期間使って頂いても問題ないような薬剤を選択しますのでご安心ください。
うんちを出すことはすっきりして本来気持ちの良いものですが、子どもは便が硬くなると痛みが出て、排便をこらえてしまうことがあります。そうなると余計に便が硬くなり、悪循環に陥ってしまいます。実は私も昔、便秘で苦しんだ経験がありますので子どもの気持ちがよく分かります。うんちをすることが痛くて、排便が本当に嫌で嫌でしようがありませんでした。
当院の便秘治療はうんちを軟らかくするのが目標ではありません。うんちを出すことは気持ちの良いものだと子どもに教えて、排便習慣をつけることを目標にしたいと思います。